マッサージ(英語:massage)は、直接皮膚に求心的に施術することにより主に静脈系血液循環の改善やリンパ循環の改善を目的にした手技療法である。
マッサージは、フランスで生まれた手技療法(フランス語:massage マサージュ)を指すが、同様の効果を得られるものとしてタイ式や韓国式の
マッサージも便宜的に「
マッサージ」と呼ばれる。
効用 [編集]
マッサージには静脈・リンパ循環を促進する効果がある。スポーツ・運動時前後には、筋肉緊張をほぐしたりするために
マッサージが用いられる。現在、
マッサージは医療だけではなく、様々な目的で行われるようになっている。
歴史 [編集]
世界 [編集]
Massage in a bath house (1890-1891) John Singer Sargent (1856-1925)
マッサージはギリシャ語のマッシー(揉む)、ラテン語の手、アラビア語のマス(押す)、ヘブライ語の触るが語源とされる。
紀元前4世紀頃、ギリシャの医聖ヒポクラテスが他の医師たちに対し、「
マッサージの研究をすべきである」と必要性を説いた。しかし、その後医学としての
マッサージが伝わる事はなく、民間療法として止まった。
16世紀後期、フランスの医師である、アムグロアスバレーが
マッサージの効能や必要性、医療術を研究し、フランス中に
マッサージの効力を強く、主張するに至った。この主張によって、
マッサージ療法は、医療法としてだんだん見直されるようになり、広まっていった。
18世紀~19世紀頃になると、スウェーデンのバー・ヘンリック・リングが治療体操を用いて
マッサージについても研究をし、スウェーデン
マッサージの基礎を作り上げる。これをもとに
マッサージはオランダ、ドイツ、フランス、ポルトガルなど、欧州に広まっていった。
その後、
マッサージ医療が医療術の一つとして現在に至っている。
日本 [編集]
日本においては元々按摩が用いられてきた。
明治時代、軍医である橋本乗晃がフランスの
マッサージを視察し、研究した。その後、日本に
マッサージを医療法の一つとして導入された。
現在、運動前後に筋肉を解す為に
マッサージをすることも多い。
現在の「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」において、あん摩
マッサージ指圧師免許もしくは医師免許(共に国家資格)がなければ日本において
マッサージを業として行うことはできない、とされている。
手技、機器 [編集]
詳細は
マッサージチェアを参照
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マッサージチェア(自動
マッサージ機とも呼ばれる)とは、内蔵された突起が稼動し、手指による
マッサージに近い動きをする。市販されている他、おもに銭湯・温泉などに有料で設置されている事が多い。腰掛けて背中を
マッサージする椅子型や、足を入れて足裏を
マッサージするもの等がある。近年ではプログラムが高度になり、細かく様々な揉みかたをするようになった。